カンヌが評価した世界の “お節介”イノベーション

こんにちは、IDEAFULの中の人こと世瀬健二郎です。上海の某広告会社でシニアクリエイティブディレクターを務めています。「社会を良くするイノベーション」の第2回目となる今回は、カンヌライオンズ2022で表彰されたイノベーションを取り上げようと思います。

カンヌといってももちろん映画の祭典(カンヌ国際映画祭)の方ではなく、世界最高峰のクリエイティビティーを表彰するカンヌライオンズです。元々は広告業界向けに始まったアワードですが、今では29部門に拡張し、多様なクリエイティビティーを表彰する場として様々な業界から注目されています。

カンヌライオンズ2022のカテゴリー一覧
出典:Cannes Lions

今回フォーカスするのは「Innovation」カテゴリー。文字通り、イノベーティブなアイデアを評価する部門です。受賞作品はわずか4点。ショートリスト(佳作)を含めても全14点という狭き門です。世界から選りすぐられた素晴らしいイノベーションの数々を一緒に見ていきましょう!(考察はその後で)

One House / Suncorp / Leo Burnett Sydney

 

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オーストラリアの保険会社Suncorpが建てた、災害に備えるための叡智が詰め込まれた一つの家「One House」。James Cook UniversityやRoom11 Architectsなど多くの専門家たちと協業し、火事や洪水、台風などの自然最大に耐えられる“最も安全な家”を設計しました。同国の住宅は近年の異常気象によって多大なダメージを受けているという背景があり、ノウハウがオープンソースで提供されることで、たった一つのプロトタイプの家でありながら多くの命を救うきっかけになったそうです。

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